春の祈りを包む草 ― 御形(ゴギョウ)(3月1日誕生花)

 


春の祈りを包む草 ― 御形(ゴギョウ)

春の野に、そっと顔をのぞかせる小さな草。 それが「御形(ゴギョウ)」――別名「ハハコグサ(母子草)」とも呼ばれる、優しさと祈りの象徴です。

七草のひとつとしての御形

御形は、春の七草のひとつとして知られています。 1月7日の「人日の節句」に食される七草粥には、無病息災を願う古来の想いが込められており、御形はその中でも特に「仏の姿」に似ているとされ、神聖な存在とされてきました。

名前に宿る母のぬくもり

「ハハコグサ」という別名には、母と子の絆が込められています。 ふわふわとした綿毛のような葉は、まるで母が子を包み込むような優しさを感じさせ、古くは産後の回復を助ける薬草としても用いられていました。

野に咲く黄金の星

春の野原に咲く御形の花は、黄色く小さな星のよう。 その可憐な姿は、寒さを乗り越えた命の輝きを感じさせ、見る人の心をそっと和ませてくれます。 まるで「春が来たよ」と囁くように、風に揺れるその姿は、どこか懐かしく、あたたかい。

御形の花言葉

御形の花言葉は「いつも思う」「忘れないで」。 それは、遠く離れた人への想いや、過ぎ去った季節への郷愁を映し出すようです。 春の光の中で、ふと立ち止まり、誰かを想う時間――御形はそんな心の風景に寄り添ってくれる草なのかもしれません。